ダブリンから西に行くこと80kmほど、タラモアの街の郊外にある
「タラモア蒸留所」を訪ねた。
この日は写真の通りのとおり、とても良い天気で眩しいくらいの青空。
素晴らしい石造りの建物に一歩入れば ひんやりとした空気。
1954年に蒸留所が閉鎖されてから60年後、2014年9月17日にオープンした
新生タラモア蒸留所のシンボルは不死鳥(フェニックス)。
入口を入った正面にこのフェニックスがデザインされている。
ここで造られるのは3タイプのウイスキー。原料である大麦は全て
アイルランド産のものを使用し、ポットスチルウイスキーと
モルトウイスキー、グレーンウイスキーを造っている。
それらを同じ敷地内のウェアハウスで熟成し、瓶詰の設備で
ボトリングまでを行うアイルランド唯一のウイスキー蒸留所だ。
5万5千樽も熟成できるウェアハウスが4つもあり、
敷地内に製樽工場もあるその規模には圧倒された。
これまで遠く離れた日本で飲んでいたタラモア デューが、
こういう土地で、そしてこんなスケールで造られていることに触れ
現場を見て感じることの重要さを体感した。
この日試飲させてもらった タラモアデュー18年シングルモルトは、
オロロソシェリー、バーボン、ポート、マディラの4つの樽でフィニッシュ
させたもの。
ウッディ、ドライフルーツの香りと、複雑な味わいがとても良かった。
「さらに100年以上続く蒸留所にしていきたい」という言葉が
印象に残っていて、どんなアイリッシュウイスキーをリリースするのか
これからが楽しみになる。